「テスカトリポカ」読了

佐藤究著「テスカトリポカ」読了しました。
読めば読むほど引き込まれる作品ですごく面白かったです。
最初は関わりの薄かった登場人物達の物語が徐々に線で繋がれていくような感じで、先が気になってしまって一気に読み終えてしまいました。
その登場人物達もそれぞれ方向性の違う狂気を放っていてすごく魅力的でした。
特に麻薬密売人のバルミロが良いキャラしてるなあと思いましたね。
途方もないほど大きなビジネスを行い、裏社会の人間を震撼させるほどの力を持っているにも拘わらず、彼は最後までアステカの神の為に生き、そして死んでいった。
やっていることは間違いなく悪そのものなんですが、それでもどこか勇猛で偉大な戦士のようにも映るのですごく不思議な感覚でした。
ただかなりグロい描写が多いです。
第一節でバラバラ死体が出てきた時は「序盤から飛ばしてんなあ」と思ったんですが、それが生ぬるく感じるほどエグい描写が後からガンガン出てきます。
それもまたこの作品の魅力であり私の好きな部分なんですが、苦手な方は注意したほうがいいかも。
それとカタカナルビが振ってある箇所が多すぎて若干読み辛く感じましたかね。
主にスペイン語なんですが、語感も独特でそこも読み辛い要因かもしれません。
というわけなのですが、刺激的な作品を求めている方にはかなりおすすめの作品です。
気になった方は是非。
スポンサーサイト